紹介予定派遣について知る

正規雇用の代表として思い浮かぶのは、雇用期間の定めが無い正社員だ。
しかし、終身雇用制度が崩壊したこともあり、実際に定年退職を無事に迎えられる人の数は減少している。
少なくとも1回の転職を覚悟した上で新卒採用に望む人が少なくないと言える。

非正規雇用として派遣が取り上げられることがあるが、製造業や一般事務では誰にでも出来る作業を中心に行われるので、アルバイト以上社員未満の扱いを受けることが多く、人件費を削減する方法としてこれまで使用されてきた。
本来の派遣業務には、特定の専門分野に特化した人材を即戦力として一定期間導入することが目的なのだ。
専門性が高い職種では、時給が高く設定されており、能力も一定水準以上が担保されていたので、安心して働くことが出来たのだろう。

雇用の安定を目指して導入されている紹介予定派遣では、一定期間実際に働いてみて会社側と労働者が合意すればそのまま社員採用となる制度だ。
新卒採用で多額の求人費用を掛けても、すぐに退職されてしまっては会社側にとっては大損となりかねない。
正社員として採用することを前提として、出向してもらえる制度があれば会社側と労働者の双方にとって安心というわけだ。
互いに条件が合わなければ別の出向先へ移動するだけなので、労働者側の経歴にキズが付くこともない。
正社員として働きたいのであれば、長く勤務出来るためのトライアルが出来る制度はぜひ活用したいものだ。